Etherscan とは?
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Ethereum上のすべての取引は公開されており、そのデータは誰でも無料で見ることができます。
Etherscanは、それらを見ることができる、数あるブロックチェーン・エクスプローラー(検索ツール)の中でも人気のツールの1つです。
Etherscan でできること
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トークン情報の確認
イーサリアム(ETH)の他に、イーサリアムブロックチェーンで発行されている、NFTを含むトークン(暗号資産)の情報を取得することができます。
その規格のERCとは、Ethereum Request for Commentsの略称です。代表的なものとして、ERC20、ERC721、そしてERC1155というものがあります。
- ERC20 ex)USDC
- ERC721 ex)NFT
- ERC1155 ex)カードパックNFT
ウォレット情報や取引履歴確認
自分のウォレットの情報を確認できます。
- 保有イーサリアム量
- ドル換算額
- 取引数
- 保有トークン量
自分が保有するウォレット(MetaMask)について、以下のような過去の取引履歴を確認することができます。また履歴をエキスポートできるので、確定申告の際に活用します。
- 取引区分
- 取引状況
- 取引額
- 取引日時
- ガス代(手数料)
- 取引元と取引先のアドレス
現在のガス代の目安を調べる
NFTなどを取引した際に発生するガス代ですが、最適なガス代金は常に変動するので、それをEtherscan上で調べることができます。
Etherscan で出来ないこと
個人情報を特定できない
ウォレットアドレス自体には、個人情報は含まれていません。ウォレットアドレスは誰でも見ることはできますが、チェーンネットワーク内の移動情報しか残らないため、そこから個人情報が漏れることはありません。
暗号資産の取引は出来ない
Etherscanは、ブロックチェーン情報のデータベースとしてのみ機能します。
Etherscanは、秘密鍵を使用または保存するためのイーサリアムウォレットを提供していませんので、暗号資産の取引自体はできません。
Etherscan のアクセス方法
Google検索から「Etherscan」と検索するか、保有MetaMaskウォレットから、アクセスしましょう。
MetaMaskからアクセス
メタマスクのアカウント詳細画面から、Etherscanにアクセスできます。
【トークン情報の確認】
Etherscanでできること。1つ目は、トークン情報の確認です。
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トークン情報を調べる理由
トークンの正しいコントラクトアドレスを入手するため
トークン情報を詳細まで確認することで、自分が求めているトークンの、コントラクトアドレス *を入手することができます。
「コントラクトアドレス*」とは、トークンの契約情報が書かれたアドレスのこと。例として、MetaMask等で新しいトークンを表示させる際に使います。
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お金を騙し取る目的で、有名なトークンと同じ略名(ティッカーシンボル)だけど、コントラクトアドレスは全く違う詐欺トークンもあります。
ウォレットにトークンを追加した、スワップ先に指定したと思ったら、詐欺トークンだったということを防ぐために、Etherscanで調べます。
GiveawayのNFTかどうか調べるため
Giveawayとは、とある条件を満たした参加者や、参加者の中から抽選で、公式運営からNFTがもらえるという、プレゼントキャンペーンです。
運良く抽選に当たっていた場合、自分のウォレットにNFTが増えますが、配布元を調べるために、Etherscanを使います。
実は第三者からの悪意ある詐欺トークン(NFT)が、ウォレットに勝手に配布されていた、ということもあるので、その場合はそのNFTは触らないようにしましょう。
トークン情報の調べ方:トークン追加
EtherscanのPC版とスマホ版では、縦か横が違うだけで見方が大体同じです。今回は画面が広いPC版で紹介します。
MetaMaskからEtherscanにアクセスした人は、一度ホーム画面へ戻りましょう。
Etherscanは便利ツール!
Etherscanで検索をする
Etherscan検索窓に検索したい、トークンのシンボルを入力します。ここでは、「USDC (USD Coin)」を検索してみます。
検索窓から候補をクリックする
検索窓に入力すると、候補が何個か検索窓の下から出てきます。
目当てのトークンに、青い信頼マークがついている検索結果をクリックします。スマホの場合は、青いマークは画面を右にスクロールすると見えてきます。
Etherscan の青いチェックマークは、公益のトークンまたはプロジェクトを表しています。
類似した名前のすべてのトークンを表示しながら、本物のトークンを最初に表示します。
マイナーなトークンの場合、信頼マークがまだついていないことがあります。クリックした先の情報を確認して、目当てのトークンを探しましょう。
トークン情報を確認する
それでは、トークン情報を確認していきましょう。
まず現在の頁は、「Token」と先頭に書いてあるので、トークンの情報頁です。
さらに「USD Coin」と書いてあるので、求めているトークンの情報だということがわかります。
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大切なポイントですが、詐欺トークンではないことを確認します。有名なトークンで、下記の数量が少なすぎる場合は、怪しいので注意しましょう。
- Max Total Supply
- Holders
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詐欺トークンではないことは、さらに以下を確認することで判断しましょう。
- 公式サイト
- SNSサイト
トークン情報を確認して、詐欺トークンではないと確認できたら、お目当てのトークンのコントラクトアドレスをコピーして使います。ここでは、0xa0…と続くアドレスのことです。
コントラクトアドレスは、トークンの契約情報が書いてあるアドレスです。
送金先アドレスではないので、トークンを「コントラクトアドレス」宛に送金しないように、注意しましょう!
トークン情報の調べ方:Giveaway NFT
自分のウォレットに、突然NFTが増えていたけど、公式運営からプレゼントされたNFTかどうか調べたい、そんな時にもEtherscanは活躍します。
MetaMaskからEtherscanへアクセスすると、自分のウォレット情報画面が現れます。
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「Transactions」のタブの、「ERC721 Token Txns」をクリックすると、保有NFT情報が現れます。最近のものから閲覧できるようになっているので、増えた先頭のNFT情報を調べます。
「Token」の下の「ERC-721…」をクリックします。
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/08/nft_address02-1024x512.png)
そうすると、今回もらったトークン(NFT)の情報が閲覧できます。ここで発行元の確認をします。
立ち上がったばかりの運営だと、プロフィールが埋められていないことが多いですが、運営から発表されている情報をもとに、詐欺トークンではないか、確認しましょう!
【ウォレット情報の確認】
Etherscanでできること。2つ目は、保有ウォレット情報の確認です。
ウォレット保有資産の調べ方
MetaMaskからEtherscanにアクセス
Etherscanからアクセスすれば、最初に出てくるページが、ご自身のウォレットアドレスページです。これが、一番簡単な方法です。
Etherscanの検索窓に、ウォレットアドレス入力
もう1つの方法として、Etherscanの検索窓に、自分のMetaMaskのウォレットアドレスを入力します。
MetaMask以外でも、イーサリアム系ウォレットアドレスなら、調べることができます。
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MetaMaskの場合、自分のウォレットアドレスは、アカウント名の下に書いてある、数字と文字の羅列です。そこをクリックするだけで、コピーすることができます。
自分のウォレットアドレスをEtherscanの検索窓に入力します。
検索窓の下に、検索結果が出てきますので、クリックすると、「Address」情報のページにたどり着きます。それが、ご自身のウォレット情報です。
「Address」情報の見方
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先頭に、「Address」と書いてあるので、イーサリアムアドレス(ウォレットアドレス)の情報頁です。
Overview(概要)とTransaction(取引)の項目があり、ウォレット情報が見やすくまとまっています。
Overviewの見方 (概要)
まずは、Overviewです。ウォレットが保有しているイーサリアム系資産の全てをここで、確認することができます。
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Balance | ウォレットが保有しているETHの量 |
Ether Value | 保有しているETHをドル換算した時の価格(レート) |
Token | 保有しているトークンやNFTの数量(ETH以外) |
Tokenの下矢印をクリックすると、ETH以外の保有資産が分かります。
Transactionsの見方(イーサリアム取引履歴)
Overviewの後ろには、今までの取引詳細が全て記録されています。最近の取引から過去に遡り、確認することができます。
Txn Hash | トランザクションを識別する、文字と数字の文字列。コードのようなもの。 |
Method | 取引内容の種類(科目分け) |
Block | トランザクションが含まれるブロック。コードのようなもの。 |
Age | 取引からの経過日時 |
From | 送信元ウォレットアドレス |
OUT / IN | OUTは出金、INは入金 |
To | 受信先ウォレットアドレス |
Value | そのトランザクションで送付したETHの量。ガス代金含まず。 |
TxFee | そのトランザクションの手数料 (ガス代金) |
- Transactionsでは、イーサリアムの取引履歴が記録されます。たとえば、イーサリアム自体の売買はしなくても、ガス代(TxFee)がかかった場合は履歴が残ります。
- INの場合は、誰かからETHが送られてきた場合。表示手数料は、送付相手負担なので、ウォレットから引かれることはありません。
- Transaction(取引)がガス代不足で失敗した場合は、送ったETHは返却されるますが、ガス代(TxFee)は返却されません。
Token Txns (トークン取引履歴)
「Transactions」の隣に、「Ecr20 Token Txns」…と情報が続いていますが、 これはイーサリアム(ETH)以外のトークンやNFTの取引履歴です。
それぞれのタブをクリックすることで、情報を閲覧することができます。
Transactions | 取引履歴一覧 |
Internal Txns | 内部トランザクション ex)オークションでNFTが売れた場合の自動送金履歴 |
Ecr20 Token Txns | ERC20規格トークンの取引履歴 ex)USDC, ZENI, KOBAN |
Ecr721 Token Txns | ERC721規格トークンの取引履歴 ex)各種NFT |
Ecr1155 Token Txns | ERC1155規格トークンの取引履歴 |
Analytics | ウォレット内データの分析グラフ |
Comments | コメント |
- 該当するトークンの取引履歴がない場合は、各種項目タブは作られません。
- トークンの売買の手数料(ガス代金)は、Transactionsに記載がありますが、トークンの履歴自体は、「Ecr20 Token Txns」等に記録されています。
- Openseaなどのスマートコントラクションから、売買代金としてETHやトークンが送られる場合は、内部トランザクション「Internal Txns」に記載される。Transactionsには記載されません。
トランザクション詳細の見方 (取引履歴)
トランザクション(Transaction)とは簡単にいえば、暗号資産の取引の履歴のことです。ウォレット情報のそれぞれの「Txn Hash」をクリックすると、その取引の詳細を確認することができます。
トランザクションの調べ方
- ウォレット情報のそれぞれの「Txn Hash」をクリックすると、その取引の詳細を確認することができます。
- ページ上部の Etherscan 検索バーに 「Txn Hash」 を貼り付け、[検索] をクリックしても確認できます。
Transaction Detailsの見方 (取引詳細)
過去の取引1件ずつ確認することができます。特に、取引が終わっているかどうか「Status」欄はよく確認する箇所です。
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Transaction Hash | 特定のトランザクションに関連する、数字と文字の文字列。取引の特定に使う。 |
Status | 取引内容の種類(科目分け) Success: 無事完了 Pending: 承認待ち Fail: 失敗 (ガス不足等) |
Block | トランザクションが含まれるブロック番号。固有のコードのようなもの。 |
Timestamp | 取引からの経過日時等 (日本時間はUTC +9時間) |
From | 送信元。トランザクションを実施したウォレットアドレス |
Interacted With(To) | スマートコントラクト、もしくは受取アドレス |
Token Transfered | 取引で支払った、もしくは受け取った金額(Token) |
Value | 取引で支払った、もしくは受け取った金額(ETH/法定通貨換算) |
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/08/click-1024x213.png)
「Click to see more (詳細を見る)」をクリックすると、ガス料金などの追加情報を見ることができます。
Gas Limit & Usage by Txn | 実際に使われたガスの量/ガス消費量の上限 |
Gas Fees: | 実際にかかったガス代金 |
Others: | 取引に関連するデータ |
Input Data: | 受取人へのメッセージなど |
【現在のガス代の確認】
Etherscanでできること。3つ目は、現在のガス代金の確認です。MetaMaskはガス代金を調整できるので、その際の設定の目安として、活用できます。
なぜガス代を確認するのか?
以前は、MetaMaskで取引をする際、自動設定されるガス代が大きすぎたり、小さすぎたりすることがありました。そのため、自動で提案されたガス代金が、適切なものなのかを確認するために、使用していました。
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/09/gas-1024x512.png)
現在MetaMaskはアップデートにより、以前より適切なガス代金の提案をしてくれるようになりました。よって、今後は急ぎの場合で、ガス代を増やす際の目安を調べたいとき等に、Etherscanは活躍しそうです。
Etherscanでガス代を確認する方法
PC版もスマホ版も同じく、トップページの「TRANSACTIONS」の隣にある「MED GAS PRICE」をクリックします。
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/08/gas01-1024x512.png)
そうすると、「Ethereum Gas Tracker」へと移ります。そして現在のガス代金のガスプライス、Low/Average/Highの3項目が出てきます。
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/08/gas03-1024x512.png)
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/08/37-1024x512.png)
ガスプライスの下に、Base Fee(基本手数料)・Priority Fee(優先手数料)の記載があります。
このガスプライスは、リアルタイムで変動します。ガスプライスが高ければ、トランザクションの承認時間が早くなる仕組みです。
ガスプライス | 承認時間 | |
---|---|---|
Low | 安い | 遅い |
Average | 平均的 | 平均的 |
High | 高い | 早い |
ガス代金の目安
Etherscanでは、Gas Trackerの下に、各トランザクションのガス代金の目安がリアルタイムで更新されています。NFTのセールの場合、スワップの場合、トークン送付の場合等、こちらも参考にしましょう。
![](https://edometaverse.com/wp-content/uploads/2022/09/2040fe6dc4261d3d96e562f9955e2344.png)
調べ物は、 Etherscan
保有しているNFTやトランザクションなど、何か調べたいことがあれば、Etherscanを積極的に使ってみましょう!詐欺に遭う確率がグッと減る便利ツールです。